2025年9月3日。藤子・F・不二雄ミュージアムのカフェに入った。
今回、私は新作メニューである「ドラえもんブルーバーガー(税込み:1970円)」を注文することを決めていた。それに加えて、冷たいココアを注文し、ドラえもんの誕生日を祝うことに。

注文してから数分で提供されたドラえもんブルーバーガーは、そのバンズの青さが特徴。「青」という色は、基本的に食欲減退色であるが、淡い青色なのであまり「まずそう」という感情は出てこなかった。

バーガーを食べる前に、周りの付け合わせから食べようとフォークに手を伸ばす。最初に食べたのは茹で野菜だ。茹でられたにんじんとブロッコリーを、オレンジがかった色のソースにつけてひと口。口に入れて思った。「何か食べたことある」。
色を見ればわかる人も多いかもしれないが、このソースはケバブにかかっているソースだ。ケチャップとマヨネーズとクミンかなにかのスパイスを混ぜたら作れるだろう。ケバブソースは普通においしいので、茹で野菜を美味しく食べられた。
続いて、手を伸ばしたのはポテトサラダ。これはマヨネーズ多めで普通においしかった。さらに、その下のフライドポテトにも手を伸ばす。冷房が効きやすい席だったこともあり、フライドポテトを食べる頃には割と冷めていた。しかしフライドポテトは多少冷めてもおいしい。
今年の9月3日は非常に暑い日だったこともあり、この塩っけがとてもうれしかった。そしてバーガーを食べる前、最後に手を伸ばしたのは、バーガーの左右にある羽のように広がる雲のような形の生地だ。(なにこれ?)
とりあえずそのまま食べてみた。なんかケバブの皮っぽい。これは多分、ケバブの生地なのだろう。この生地と一緒に茹で野菜をソースにつけて食べるのが正解だったのではないだろうか……。
しかし、私は野菜を先に食いつくしてしまった。ただただ生地感を堪能しながらちょっとだけソースにつけてむしゃむしゃ食べることしかできなかった。悲しい。
さて、デザートであろうヨーグルト以外を食べ尽くすことができたので、メインのハンバーガーに手を伸ばす。今回、ハンバーガーは手づかみではなく、ハンバーガー用の包み紙をもらえるので、非常に食べやすいのもうれしい。

包み紙にハンバーガーを入れ、ひと口かぶりついてみる。普通においしい。ドラ誕が楽しみすぎて、前日はロクに眠ることができなかった。もちろん体調は絶不調。加えて、外は灼熱の暑さだ。
そんな最悪のコンディションの中、普通においしい料理をコラボカフェで食べられることにありがたみを感じた。「ありがたみわかり機」を使われている気分だ。きっとあの日ののび太も、こんな気持ちだったに違いない。
私が不調だったからこそ、あっさり食べられるハンバーガーがありがたかった。挟まれているのは油を感じるタイプの肉ではないので、おそらく男性にとっては物足りない量だろう。しかし“絶不調成人女性”の私にはぴったりの量だった。

ふた口目を食べた。何というか、全体的に「バランスが良い」。肉肉しくなく、トマトの酸味を感じられ、卵やレタスなどとの調和も素晴らしい。ひと口ひと口がおいしいことに感謝しつつ、もうひと口と食べ進める。
ドラえもんの鈴の形になっているチーズが口に入った瞬間「おいしいなぁ」とさらに感じた。チーズが少ないため味がくどすぎず、あっさり食べられるメリットもあるのだろう。“絶不調成人女性”にとって何よりうれしい配慮だった。
さて、食べ進めている内に気づいたのだが、この肉、もしかして大豆ミートではないだろうか。私は豚・牛・鶏肉が好きだ。しかし、“絶不調成人女性”は肉肉しい料理をとても胃が受け付けない。まさに、肉体が終わっていた私には最適な食べ物だった。
そんなバーガーを半分食べ切ったころ、大きな変化が訪れた。絶妙な焼き加減で挟まれている卵から、とろとろの黄身が溢れ出してきたのだ。そう、「月見バーガー爆誕!」なのだ!!!!!

まさかここで月見バーガーを食べられるとはな…。思わず、身体を小さくされた小学生探偵の作戦で、死んだことになったFBIのセリフが脳を駆け巡る。2025年9月3日は、マクドナルドで月見バーガーの提供が開始された日でもあった。「なんて、タイムリーなメニューなんだ!」。
何より、おいしい月見に変化したバーガーはさらにおいしさを増していて、食べる速度が上がってしまった。
ちなみに、途中から感じた変化のうち、もうひとつうれしかったのが「マスタード」の存在だ。食材と食材の間に、おそらくマスタードが塗ってあるのだが、あくまでアクセントとして感じられるだけで辛味はまったく感じなかった。中辛のカレーを辛いと感じる程度に辛さに弱い私にとって、とてもうれしい配慮だった。
そう、とにかく全体的にバランスが良いのだ。味に不可はなく、ひたすら「おいしい」という感想だけで完食することができた。これがどれだけ幸せなことか。本当に注文してよかったなぁと思った。
最後に残していたヨーグルトは、酸味が少し強めのデザートにふさわしい逸品。正直、青いソースが何なのか良くわからなかったが、多分レモンか何かなのだろう。口の中がさっぱりするので最後に食べるのがオススメだ。


さらに、頼んでおいたココアは、藤子・F・不二雄ミュージアム14周年記念仕様のデザインだった。Fミュのココアは普通においしいので、懐に余裕があればぜひ注文してみてもらいたい。表面の体を崩さずに飲むこともできるが、しっかり混ぜて飲んでもおいしいので写真を撮った後はひとおもいに混ぜてしまうのも良いだろう。ちなみに、特典コースターはケーキを頬張るドラえもんだった。かわいいね。
新作メニューだから頼んでみたのだが「ドラえもんブルーバーガー」おいしかったので、Fミュに行く時はチャンスがあればぜひ注文してみてもらいたい。寝不足で行った成人女性なら、きっとこのおいしさを最大限感じられるはずだから。
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